樹木医が選ぶ桜の名木

日比谷花壇グループ「エコル」が、全国各地の樹木医が選ぶ「桜の名木」を紹介していきます。
この桜は兵庫県下で一番の老大桜です。今も山の中でひときわ大きな体をも桜です。その昔から、時折訪れる山人にとって森の目安となったり、山の神として大切にされてきたに違いありません。森の中でひっそりと仲間の木々と暮らしてきた桜でも、周りの木々が大きくなれば日当たりが悪くなって枝が枯れたり、大雪が降れば大枝が折れたことも幾度あったことでしょう。そのようなとき、何度も里の人々の力を借りてこの大桜、樽見の大桜は蘇ってきています。今回は、平成9年と10年に行われた治療を紹介します。    ( エコル 神庭 )

では、兵庫県の藤原樹木医によるレポートをお伝えします。

樹木医が選ぶ桜の名木

出石藩の藩主もこの花を愛でていた樹齢1000年ともいわれている老大木


(写真)神戸観光壁紙写真集 http://kobe-mari.maxs.jp/

この桜は、兵庫県養父市大屋町にある、高さ13m、幹周5.9m、根元周囲約8mの樹齢1000年ともいわれているエドヒガンの老大木です。出石藩の藩主もこの花を愛でていたという史実もあり、古くから「仙桜」とも呼ばれています。明治期までは、枝張りが30m以上あったとの記述もありその巨大さがうかがえます。

その後、周辺環境が人為的に改変される中、昭和26年に国指定天然記念物となりましたたが、そのころから衰退の兆候はあったようです。特に昭和40年頃から衰退が目につくようになり、徐々に衰退が進行し、枯れ枝も増えてきた中、1995年(平成7年)秋に大屋町教育委員会が兵庫県樹木医会に、樹勢回復に向けての検討を依頼しました。兵庫県の樹木医らによって、周辺環境の改善と樹体そのものへの処置が必要と診断され、回復に向けてのあらゆる措置を講じることになりました。

具体的には、林歩道によって分断されている雨水を根元へ誘導すること、根系の発育のための土壌改良と根系の育成そして立ち入り禁止柵を設置して根を保護すること、腐朽部の処置、新たな支柱の設置、などです。中でも支柱は遊具のジャングルジムのような形で丸太(のちに鋼管に付け替え)を組み、枝や幹への部分的な負荷の集中を軽減して、幹折れや枝折れの防止に努めています。特殊な治療では、不定根(幹や枝から出る根)をパイプを使って地面に誘導することで新たな枝の伸長を目指しています。これらの努力が功を奏し、現在回復傾向が見えてきました。そしてさらに活力を高めるために継続的な管理も行われています。


あらゆる措置が講じられ樹勢回復に向かう大桜

治療前状況(1992年)


育ってきた不定根(2003年)


樽見の大ザクラ

兵庫県養父市大屋町樽見
JR山陰本線八鹿駅から大屋行きバスで樽見下車徒歩30分。
駐車場からは徒歩で約15分

兵庫県樹木医 藤原圭介

日比谷アメニス 大阪支店勤務
入社後10数年間は現場職。その後営業職で現在に至る。
樹木医資格所得は14年前。
樹木医資格を活かし、街路樹診断などの業務を開拓中。

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