樹木医が選ぶ桜の名木

伊佐沢小学校近くに国指定天然記念物「伊佐沢の久保ザクラ」はあります。推定樹齢1200年ともいわれています。天保・弘化のころ(1800年代)には枝が田畑を広く覆っていたので4反桜と呼ばれ、この桜の枝張りの下の1反は明治維新まで免税地であったといいます。 昔から開けた土地で成長してきたのでしょう、枝は四方に広がり空間を独り謳歌しています。エドヒガンのこの老樹の花は薄紅色で、青空にとても良く浮かび上がります。近年、衰えが目立ったため、樹勢回復のための治療が行われています。そして、小学校の子供たちもこの桜を見守り、この桜の子供の育成も含めて、皆でこの老樹桜の保護活動を進めています。    ( エコル 神庭 )

では、この伊佐沢の久保ザクラの治療に携わった池本樹木医によるレポートをお伝えします。

vol.2 山形県長井市の伊佐沢の久保ザクラ

大正13年に国の天然記念物に指定された東北地方では最大級の桜

この桜は、置賜(おきたま)さくら回廊の一本で、東北地方では最大級の桜として知られています。大正13年12月9日に国の天然記念物に指定されました。幹周9m、樹高16m、枝張り(東西)22m、枝張り(南北)19m。かつてから枝折れを防ぐために沢山の支柱で支えていますが、最近では枝の先端が枯れ、また成長量も少なくなるなど樹木全体の衰弱が顕著で、特に根元中心部で腐朽が大きく進んでいます。そして、根の生育範囲も減少してきました。そこで、まず腐朽部の措置として腐朽部削除と防腐処理材の塗布を行い、不定根発生誘導を目的に幹治療部に発根促進剤処置のあと炭とピートモスを混ぜた土壌を充填しました。また、根の発育を促進させるために、土壌に穴をあけ、腐葉土や炭そして液体肥料を注入しました。根を保護するために木道を設置してあります。治療を行ってから1年後の2008年の観察では、幹から不定根が発生し、また土壌中にも新しい根の発育が観察できました。ゆっくりとではあるが着実に回復していることが確認できました。


写真でみる桜の治療風景

治療の末、回復した桜

名称:国指定天然記念物「伊佐沢の久保ザクラ」

所在地:山形県長井市上伊佐沢字峰屋敷2021
指定年月日:大正13年12月9日


神奈川県樹木医 池本三郎

神奈川県横浜市旧中部公園緑地事務所所長、横浜自然観察の森園長を務め、現在樹木医として各地の樹木保護に携わる。


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