樹木医が選ぶ桜の名木

日比谷花壇グループ「エコル」が、全国各地の樹木医が選ぶ「桜の名木」を紹介していきます。
今回は、福岡市民に親しまれてきた桜の名所について、桜並木が保全されてきた経緯やエピソードを、福岡県の松本樹木医がお伝えします。

vol.3 福岡県福岡市の桧原(ひばる)桜

きっかけは詠み人知らずの和歌・・・ゆかしい大和心の美談が教科書にも載った、桧原(ひばる)桜

桧原桜

(▲写真提供:福岡市役所住宅都市局 公園緑地部公園管理課)


桧原桜
(▲写真提供:福岡市役所住宅都市局 公園緑地部公園管理課)

昭和59年3月道路工事によって開花を目前にして伐採が始まった桜の枝に掛けられた詠み人知らずの和歌。これを知った当時の福岡市長(故進藤一馬氏)が返歌を掛け、路線の変更を指示しました。伐採を免れた桧原の桜はやがてゆかしい大和心の美談として有名になり教科書に載るまでなりました。

その後残された6本の桜の環境は、高速道路の建設や周辺道路の整備工事によってより厳しいものになりましたが、これを惜しむ多くの人の熱意によって園路の再整備や若木の補植、土壌の改善などがなされ、この美談を後世に残す記念碑も設置されています。

桧原桜の記念碑

花守 進藤市長殿

花あわれ せめては あと二旬 ついの開花を ゆるし給え

桜花惜しむ 大和心のうるわしや とわに匂わん 花の心は

(香端麻)



ふるさとの歴史を秘めた公園の桜として多くの市民が見守り続けてきた、舞鶴公園の桜

桧原桜

福岡市の舞鶴公園

福岡市の舞鶴公園

舞鶴公園は福岡市の都心に位置し、福岡城址を中心とした歴史文化とスポーツも楽しめる公園として市民に親しまれています。園内にはソメイヨシノをはじめ約千本の桜が植えられています。城跡の石垣と櫓に映える夜桜は又格別で、近隣の西公園と共にその時期には150万市民の花座敷と化します。

しかし樹齢を重ね衰弱した樹も目立ちはじめ、平成10年には福岡市から「舞鶴公園サクラ保護育成業務」が発注されました。受託した日本樹木医会福岡県支部は7ヵ年計画で延べ200本以上の衰退樹を対象に腐朽部の外科的処置と土壌改良等を行いました。

これらの処置によって、新梢の伸びや細根発生に改善効果が見られました。その後この業務は一応終了しましたが、ふるさとの歴史を秘めた公園の桜として多くの市民が見守り続けています。



桧原(ひばる)桜
福岡県福岡市南区桧原1-4


舞鶴公園の桜
福岡県福岡市中央区城内

福岡県樹木医 松本幸生

九州グラウンド㈱勤務。
公園造成工事、スポーツターフの管理業務を担当。樹木医資格は平成12年に取得。街路樹診断協会会員として樹木の危険度判定や樹勢回復を図る設計業務などに携わっている。

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