樹木医が選ぶ桜の名木

日比谷花壇グループ「エコル」が、全国各地の樹木医が選ぶ「桜の名木」を紹介していきます。
今回は、山梨県の小林樹木医が山梨県北杜市の山高神代桜を紹介します。

vol.6 山梨県北杜市の山高神代桜

日本最古のサクラ山高神代桜の樹勢回復

山梨県北杜市の山高神代桜

山梨県北杜市の山高神代桜

山梨県北杜市の山高神代桜

山梨県北杜市武川町にある山高神代桜は樹齢2000年ともいわれ福島県三春の滝桜、岐阜県根尾谷の淡墨桜とともに日本三大桜の一つとされているエドヒガンの老木です。樹高10m、根元周11.8mで幹周りの姿はまさに老木です。1922年にサクラとしては日本で初めて国指定の天然記念物として登録されています。現存する明治、大正、昭和初期の写真では立派な主幹がありましたが昭和34年の台風によりその主幹が折れ現在に近い姿になりました。樹勢も年々衰え始め「もうすぐ枯れるのではないか」と考えられるようになりました。

平成13年より「山高神代桜樹勢回復検討委員会」が組織され樹勢回復について検討が重ねられました。その結果、樹勢の衰えはネコブセンチュウが蔓延した根圏環境の土層にあるとしその改善が計画されました。平成15年より4年がかりで樹勢回復に向けた土壌改良工事が行われました。


掘り出した無数の根をミズゴケで保護

山梨県北杜市の山高神代桜

山梨県北杜市の山高神代桜

土壌改良作業の際、最も注意したのは大切な根を痛めないこと。土を掘る作業はエアースコップ(空気で土を掘る道具)とエアーインジェクション(土を吸い取る機械)を用いて一つ一つの根を慎重に探りながら掘りました。掘り出された無数の根を乾燥から守るためにミズゴケを巻いて養生しました。ネコブセンチュウにより侵されていた根は脆く折れやすかったため細心の注意を払いミズゴケを巻いていきました。埋め戻す土壌には有機肥料や堆肥、くん炭を配合した培養土を埋め戻しました。土壌改良後の根を確認するために試掘したところ、これまで見られなかったたくさんの細根が確認できました。

無事作業が完了し開花した神代桜の花の数が以前より多く見えるのは自分で作業したからではないと思います。

今年で土壌改良後3年目を迎えますが、これからも継続的に見守っていくことを考え、全国から訪れるたくさんの人々にいつまでも元気で美しい満開の姿を見せてくれることを願っています。


山高神代桜
山梨県北杜市武川町

小林稔蔵
(株)雲松園 代表取締役 樹木医
長年の経験を活かし樹木医として地域の巨樹の治療に取り組む。神田のオオイトザクラ(北杜市)、根古屋神社の大ケヤキ(国指定天然記念物)の樹勢回復等、取り組んだ事例は多数。


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